知ることのススメ 「患者さんのための乳がん診療ガイドライン(2009年版)」

術後2周年の検査も無事に終わり、
身体の調子も(軽い手足の痺れ、軽い関節痛をのぞき)とっても良く、
仕事にも遊びにも、快調な毎日をおくれていますが、

ただひとつ、まだ解決していかなかったことがありました。

それは、「ホルモン療法の内容をどうするか?」

6月にも、そのことを日記(ホルモン治療方法を自分で決めるには・・・まず知ること)に書いたのですが、それでもまだ踏ん切りがつかず、グズグズとしていました。

 

が、ようやく1冊の書籍のおかげで、
自分で判断して決める決心がつきました。

それは、日本乳癌学会が編集した
患者さんのための乳がん診療ガイドライン〈2009年版〉

 

まさこさんがコメントを寄せてくださったことがキッカケで
買い求め読んでみたのですが、 全部きっちり読んでみたら
今まで疑問に感じていたことや、なるほど~なことが
たくさん載っていて、とても参考になりました。

 

そのおかげで、ホルモン療法の効果の程度が分かりました。

 

わたしが一番悩んでいたのは、

 

ほぼ間違いなく発生するであろう副作用によって
日々の生活の質(QOL)が著しく低下することを受け容れてまで

薬で無理矢理に生理を止めないといけないか? だったのですが、

この本のおかげで、いろいろと考えた結果、
ホルモン療法は、現状のフェアストンを飲むだけの治療にとどめることに決めました。

今の生活の質を落とすことをするまでの必要はないと判断しました。

再発・転移はするかもしれないけど、
そのリスクは、いま健康な人が病気にかかるリスクと大して変わらないでしょうし、
わたしは、手術・抗がん剤治療・放射線治療と フルコースの治療をちゃんとやったし、今だって抗エストロゲン薬を飲んでいるのだから、これでもう充分でしょう。

これからの毎日を楽しく、心豊かに過ごすためには、
もうこれ以上の治療はしない!
検査も1年に1回で十分だ!

と、決~めた。(^o^)/

ご自身が乳癌の方や、ご家族に乳癌患者がいらっしゃる方には
↓この書籍、おすすめします。

 

大豆食品やイソフラボンと乳がん予防の関係とか、
肥満と乳癌の関係など、日頃ちょっと気になっていることなども分かりやすく書いてあるし、

手術・抗がん剤治療・放射線治療・再発・転移など専門的なことも、できるだけ分かりやすい言葉で書こうと努力してくださっているのが分かる書籍だと思います。

 

 

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話しは変わって・・・料理の話し。

手間や時間のかかる料理が毎日できるわけじゃなく、
忙しくてササッと準備しないといけないときもあります。
おかずの品数が用意できないこともあります。

そんなとき、気をつけているのは、
『色を食べる』ことと
『1日1回、少しでいいからフルーツを食べる』こと。

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緑、黄、赤の野菜たち
野菜炒めに、ちょっとだけベーコンを

ベーコンは、トンデンファームの石狩川ベーコンが好き。
スーパーで売ってるペラペラの紙のように薄くて味のないベーコンとは大違い。
これだと、厚みも味もしっかり美味しいので、1回に食べる量が少なくて済み
結局はカロリー的にもGOODで、経済的です。

フルーツは桃を半分
玄米に黒米を少し混ぜて炊いたご飯
この日の味噌汁は八丁味噌

DIPEx-Japanがん患者の語り フォーラムに参加して

アレヨアレヨと更新しない間に、2ヶ月も経ってしまいました。

「最近、日記を更新していないけど、元気にやっているの?具合が悪くなったりしていない?」とご心配のメールをいただいたりしました。

すいません。m(__)m

ありがとうございます!

ワタシは元気にしています。

 

9月から少しずつですが、新事業(がん患者のための生活ケア用品通販)の準備をしています。自分の経験をもとに、自分が感じた不安・不便・不満が解消できるような事業にしたくて、商品開発・商品確保に多くの時間を割いています。

 

さて、昨日は、
DIPEx-Japan公開フォーラム
『「患者の語り」が医療を変えるPart3
~”がん患者の語り”データベースにあなたは何を期待するか?』 に参加してきました。

DIPEx-Japanには、今年の春、乳がん体験インタビューに協力させていただいたこともあり、その後がどうなったのか?本番はいつ公開されるのか?などが気になっていたので、何年かぶりに秋葉原まで出かけていきました。

 

(余談ですが、秋葉原は再開発が進んでいて、駅前が随分と近代的になっていてビックリしました。ワタシが知っている秋葉原は、駅前で包丁などの実演販売をしていたり、コンピュータの部品を売っているお店がずらっと並んでいる街だったのが、大きく様変わりしていました。)

 

20081124_dipexjapan

プログラムは、
・DIPEx-Japan事務局長・佐久間さんの進捗状況報告
・乳がんと前立腺がんの体験インタビューに協力した方のお話
・精神科医のお話
・社会学教授のお話
・パネルディスカッション
と盛りだくさんでした。

 

約4時間、色々な方のお話をうかがってワタシが感じたことは次のようなことでした。

●生身の人間の 映像と音声のリアリティ、迫力
ブログや書籍などで多くの人の闘病記を読んできましたが、それから受ける印象と、映像データベースを見て受ける印象とは、圧倒的に異なるものがあります。
ネットを介しているとはいえ、生身の人間が話している映像ですから、姿、表情、声の抑揚、声の強弱がストレートに伝わるわけで、その迫力とリアリティは、テキストとは比べものになりません。

 

●言葉にする助けの重要性
癌に罹ったときには色々な気持ちが渦巻きます。
不安、迷い、怒り、祈り、緊張、放棄、意欲・・・・。
自分がどのような気持ちに揺さぶられているかさえ分からない混乱のときもあります。

それでも患者は、時間をかけて気持ちと心に折り合いをつけて、治療に向かわなければなりません。
たぶん、その時間は、どの患者にも必要な時間であり過程なのだと思います。

折り合いをつけるのに必要な時間と過程を近道(ショート・カット)することは、きっと無理なことだと思いますし、そういう苦悩の経験も患者誰もが通る道だと思うのですが、抜け出す際に、言葉の道標(助け)があるかどうかは、患者と患者家族の今後に大きな影響を与えるように思います。

 

●癌を治療中の方を目の前にして
余命半年と宣告されたものの7年間、ガンと共存なさっている方や、転移と闘っている方と直接お話しする機会があったのですが、ドキドキしてとても緊張しました。
あの緊張感は、なんと表現したらいいのか、今も言葉にするのが難しい感じです。

 

他にも細かい印象は様々ありましたが、主には、こんなところかな。

 

ワタシと同じように癌体験インタビューに協力した方とゆっくりお話しする機会があり、とても有意義で、ご縁を感じることもできました。

ありがとうございました!

 

※DIPEx-Japanがん患者の映像データベースは、来年、2009年夏ごろに一般公開される予定だそうです。

 

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かぼちゃの煮物
しっとり甘くて美味しくできました

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寒くなるとおいしくなる大根とレンコン
大根をダシだけで煮るの大好き
レンコンのキンピラ、しゃきしゃきが大好き

 

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DIPExがん患者の語りデータベース 体験インタビュー撮影

がん患者が自らの体験をインタビュー形式で話し、その映像をデータベース化して、Webサイトから自由に見られるようにし、医療従事者や同じ病気の人に役立ててもらおうとするプロジェクトが進行しています。

DIPExがん患者の語りデータベース
https://www.dipex-j.org/

正式には、”厚生労働科学研究「がん患者の語り」データベース作成プロジェクト”といい、英国オックスフォード大学で作られているDIPEx(Database of Individual Patient Experience)というデータベースがモデルとなっていて、乳がんまたは前立腺がんを体験した人に、異変に気付いたときのことから、治療法の選択、化学療法の副作用、困ったこと、生活への影響、役立った情報など様々なことをインタビューして、体験談映像をデータベース化しようというものです。

特徴は、DIPEx-Japanサイトによると以下のとおりです。

『出演している人々は匿名ではありますが、顔を隠したり映像をぼかしたりせずに、カメラに向って率直に自分の体験について語っているので、同じ病気を持つ人にとっては共感が持て信頼のおける情報源となっています。 (ただし、事情があって顔を出したくな いということで、音声もしくはテキストデータのみの協力者もいます。)

DIPExのウェブサイトにアクセスすることで、新たに病気の診断を受けた人は、ほかの患者たちがどのようなことに悩み、どうやって治療法を選択したかを知ることができますし、医師・看護師・薬剤師など医療の現場で働く人々は、普段はなかなか聞けない患者の本音に触れてそれをよりよい医療提供に活かすこともできます。 昨今注目されているナラティブ・ベイスド・メディシン(NBM=患者の語りに基づく医療)の基盤になりうるデータベースなのです。 』

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ひょんなことからこのプロジェクトのことを知り、乳癌の体験インタビューを受けることになりまして、先日、その撮影を自宅で行いました。

20080401_dipex_1setumei

インタビュー・撮影をする前に、このプロジェクトの目的やインタビューから映像掲載までの流れ、映像データベースの取扱いや個人情報に関してなどを、インタビュアーから時間をかけて説明を受けます。

「撮影し終わった後で、映像を掲載したくなくなった時には、いつでも掲載中止を申し出ることができる」とか、「映像データベース上では、氏名・地域・病院名などは匿名とする」ことなど、協力者の自由意思を尊重する旨の同意書に署名してからインタビューがはじまる仕組みになっているので、安心してインタビューを受けることができました。

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説明をうけている間に、ビデオカメラのセッティング、明るさのチェック、マイクの準備がされてます。

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最初は緊張していたのですが、佐久間さん、射場さんの優しい笑顔で、だいぶ緊張がほぐれてきました。

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映像をチェックする佐久間さん、射場さん

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こんな感じでインタビューを受け撮影しました。

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実際に掲載される映像はさほど多くないと思いますが、こんなふうなワタシの映像がDIPEx-Japanに来年2009年春ごろに掲載されるかもしれません。

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インタビューを終えて感じたこと

●予想していたより難しかった

今まで、仕事に関するインタビュー・取材は散々受けてきたので、
今回のインタビューもさほど難しくないと高を括っていたのですが、
とんでもありませんでした。

仕事に関することは、自分が自らの意思で行ってきたことであるのに対し、
病気に関することは、自らの意思に反して経験した辛い体験なので、
そのときの事実を語ることはまだしも、心情を言葉にして語るのは
予想以上に難しいことでした。

事前に少し回答を考えておけばよかったと思いました。

●自分の精神的ポジションが分かった

質問に回答するとき、すんなりと回答できる場合は、
その事象を客観的に捉えることができているということが分かります。

しかし、質問の内容によっては、うまく言葉にできなかったり
ドキドキしたりしたこともあり、その質問の事象については、
まだ自分の中で消化できていないのだなと感じました。

●役に立つ喜び・励み

インタビュアーの射場さん・佐久間さんが頑張っておられる様子を拝見し
力づけられると共に、自分が誰かの役に立つことをとても嬉しく思いました。
病気との関係が、ステップ1つ上がったように感じました。

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★ 乳がん・前立腺がん 体験インタビュー協力者を募集中 ★

DIPEx-Japanでは、乳がん・前立腺がん体験者各50人ぐらいをインタビューし映像撮影する予定だそうで、協力者を募集しています。

DIPExがん患者の語りデータベース
http://www.dipex-j.org/

ワタシのこのページを教えてくださっても結構です。
個人差があると思いますが、自分の経験が誰かの役に立つことは、病気に向かう励みにもなるとワタシは思いました。