2008年春に、乳がん体験のインタビュー協力をさせていただいたご縁で知った 「健康と病いの語りディペックス・ジャパン」(DIPEx-Japan)のNPO法人設立総会および記念講演会に参加してきました。
会場は、東京大学 弥生講堂・アネックス セイホクギャラリー
↑東京大学 赤門
↑会場の弥生講堂・アネックス
天井が吹き抜けで開放感があり、気持ちのいい素敵な会場でした。
ディペックス・ジャパン理事長 別府さん
ディペックス・ジャパンのビジョンや活動の基本原則などをうかがうことができました。
ディペックス・ジャパン事務局長 佐久間さん
2006年から手がけてこられた「がん患者の語り」データベースは、今年2009年の夏に第一弾(乳がん編)、秋に第二弾(前立腺がん編)を公開する予定だそうです。
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記念講演会では、富山大学の斎藤清二氏 「健康と病いの語りデータベース ~ナラティブ・ベイスト・メディスンの観点から~」の講演がありました。
講演を聴いて、印象に残った言葉や気づきのメモ
(※注)医学素人の私の個人的な印象メモであり、気づきです。
●戸塚洋二氏 著作「がんと闘った科学者の記録」からの引用
Everybody is different,・・・・(中略)・・・・ It’s all very different.
So, I am concerned, I feel well but I don’t know what’s going to happen.
みんながみんな違うんです。・・・・みんなすごく違うんです。
私はもちろん心配です。今は気分がいいんですが、これから何が起きるのかわからないからです。
●ある病気である症状のとき、余命8ヶ月という統計結果があるとする。
これは、「半分の人は余命8ヶ月以内だが、残り半分の人は余命8ヶ月以上である」ということである。
しかも、8ヶ月以上の人の余命期間は様々であり、20年以上のケースもある。
つまり、その患者の余命は、まったく不確定なのである。
●EBM(Evidence Based Medicine)
Evidence(=エビデンス、証拠、根拠)
根拠に基づいた医療
●NBM(Narrative Based Medicine)
Narrative(=ナラティブ、物語、話術、語り)
物語(語り)に基づいた医療
●EBM と NBM = 患者中心の医療のための両輪
すべての医療従事者が、↑こういうことを理解して、
かつ実際の治療現場で実現されることを心から切望する。
とはいえ、ビジネスの世界に比べて、医療の世界は、そう簡単ではないなと感じる。
というか、もしかしたらほとんどの医師は、↑こういう理想を持って医師になったのに、
医療現場の現実(医療保険の不備とか、保険点数とか、医師不足とか・・)に押されて、
理想を忘れてしまうか、理想に向かうことを忘れてしまうのかもなぁ。
●すっきり治したいと思っている限り、満足した結果はなかなか得られない。
↓↓
病気との共存、病いと仲良くしていくこと
↓↓
人から言われるのではなく、自分で思うこと、自分で言うこと
↑↑
NBM : 対話
●医師も恐いと思っている
自分の手に負えそうもないケース、初めてのケース
誠実に患者に向き合おうとする医師であればあるほど、恐いと思うもの
●自立した患者になろう
医療現場の混乱、医療行政の不備・矛盾など
問題がいろいろあるようなので、患者も賢くならないと。
知識をできるだけ得て、医師任せにするのではなく、
自分の身体の治療方法は自分で納得して決めるようにしたい。
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知らなかったことを知ることや、
自分の知らない世界に精通しておられる方の話を聞くこと、
何かに一生懸命に取組んでおられる方たちと一緒の時間を過ごすことは、
とても有意義です。
参加して良かったです。
ありがとうございました。
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